大地の素肌を現す

Woven Light ~淡風を感じて~

企画展

2024年04月27日 ~ 2024年06月16日

休館日:火・水

照明デザイナー木下有理による 光と影がおりなす美しい空間アート 織り重なりあう素材の隙間から木漏れ日のよ うな柔らかい光が差し込み、温かな空間と至 福の瞬間をつくりだす。 光と素材の絶妙な調和が生み出す特別な空間 を通じて、観る者に心地よさと感動を届けます。 是非、その美しさをお楽しみください。

企画展について

今春、久しぶりの帰国で姉と淡路島に立ち寄る機会がありました。着いた瞬間気持ち良い風にあたり、 鼻歌が自然と出てきました。地図を開けると目に飛び込んできた文字が “土のミュージアム” でした。 素敵なオーナー夫妻があたたかく迎え入れてくださいました。時間を忘れるぐらい色々と楽しくお話 させて頂き、今回の制作滞在の個展開催の機会を頂きました。新作 My Tree を中心に数点制作予定し ております。淡の風を感じながら何ができあがったのか、是非覗きにきて頂ければ嬉しいです。
私の仕事は心地よい空間を光を透して作り出すことだと思っています。
Woven Light の作品は 1995 年に京都の飲食店オーナーからここにあかりが欲しいという依頼で身近な 素材を使用して何気に作り出したのが始まりでした。
2006 年クリエイティブな仕事に集中するために照明デザイナーとして独立し、2008 年に制作の拠点を 京都からシアトルに移しました。その当時、なぜ私はこのような作品を作っているのだろうと答えを 探していました。
曇りの多いシアトル、その日も制作しながらスタジオの大きな窓から空を見上げていました。すると、 雲と雲の間から突然、光がパーッと差し込んできたのです。何か現れたのかと思うぐらいに突然明る くなり、枯れた花も蘇るぐらいに神々しい光の束でした。これだ ! と思いました。典型的な京都のうな ぎの寝床といわれる町屋で育ったのですが、家の中庭から障子を通して光が入ってくるなんともやわ らかく心地よい光を思い出させてくれたのです。今まで、身近な自然素材として和紙を使っていたの ですがここでその本当の理由がわかりました。“雲の隙間の神々しい光を浴びて、幼い時の心地よい障 子の光の記憶が蘇る” と思わず作業台にメモをしました。その光は本来の自分を思い起こさせてくれ ました。豊かな自然に隣接したシアトルは新たな私の誕生地で出発地点となりました。ここで私の深 く眠っている大切な部分を取り出し、受け入れることができたような気がします。

展示アーティストについて

木下 有理Yuri Kinoshita
京都府京都市生まれ。大阪モード学園にてインテリアデザ インを学び、卒業制作の作品でインテリア・モード大賞を 受賞。その際の副賞であった欧州旅行を皮切りに南米、ア フリカ、アジア各国を周遊した後、1993 年に呉服店であっ た父の経営する株式会社木下に入社。翌年に世界各地の小 物輸入販売、及び世界の布を用いたオリジナル着物や小物 の販売を展開するトータル・インテリア・アート事業部
『Umbo』を同社に設立。2003 年には活動の場をアメリカ に広げ、カリフォルニア州に Umbo USA を設立。 2006年、照明デザイナーとして独立し、日本、ドイツ、アメリ カで個展の開催、展示会への出展を実現。2008 年よりワシ ントン州シアトルに移住し、シアトルを拠点とし活動中。
公式ウェブサイト/https://www.yurikinoshita.com/
木下 有理